むす美・和の美
2008 Vol.2「自然の織り成す 色のあるくらし」
暑さが残るとはいえ 日に日に秋へのうつろいを感じる頃ですね。
季節感が無くなったと耳にすることもありますが、忙しさに慌しくなりがちな
ときにこそ、心にゆとりをもって秋の風情を探してみるのはいかがでしょうか。
ご存知のように着物同様、風呂敷にもたくさんの文様が描かれています。吉祥文
様が代表にあげられますが、四季の情景をえがいた「花鳥風月」では、自然の姿
を写し取ったその表現のなかに日本人の感性が生きているようです。
しかし、江戸時代に友禅染の技法が確立されるまえには、細かい文様を染めるこ
とは難しかしいことでした。
「かさねの色目」という言葉耳にしたことはありますか?
平安時代の貴族が着ていた「十二単」は、自然の植物で染めた無地の着物を重ね
て色を組み合わせることで季節の植物や自然をあらわしていました。そのことを
こうよんだのです。その色のもつ美しさは格別で日本の自然が創り出した特別な
色とされ今にも伝えられています。
色で季節を感じるということ、四季のある日本で暮らす人として忘れないでいた
い大切なもののような気がします。
むす美の風呂敷のなかでも、正絹ちりめん友禅の「ハケ染めシリーズ」では、
「はけぼかし」という職人技により、「かさねの色目」にもつうじる自然の色を慈し
む気持ちが込められたものとなっています。
また、「季(とき)」のシリーズは、源氏物語千年紀をテーマに今年発表しました。
自然が織り成す春から秋の色をかさね、刺繍と組み合わせています。
機会がありましたら手にとってご覧いただけますよう、スタッフ一同心よりお待
ち申し上げております。
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